下らないあらすじ
世界の終わりは思いがけない形で、しかしコトコトと静かにやってきた。
その時、空からぜんざいが降ってくるという。私たちはどうなるのであろうか。
終末の空気が人々を少しばかり変えていく。
ドキュメンタリー番組「クローズアップぜんざい」。
精神科にやってくる、恐い夢を見るため眠れない男。
言語的窮状を打破するため、文字にトポロジーを適応する博士。
辛十字総統(と思われる人物)をマークするゴゼンジャイ。
一方ゴゼンジャイ本部にスパイを送りこむ辛十字軍。
贖罪を食材とひっかけた軽い漫談を語ってみせる救世主。
相変わらず意思伝達がうまくいかない外国語を話す監督、通訳、選手。
関係がギクシャクしたままの、父親と義理の息子。
PK戦まで縺れ込むが勝敗がつかない、ゴゼンジャイと辛十字軍。
ぜんざいは果たして降ってくるのであろうか。
というわけで、この12回は殆ど通ったストーリーがないのだ。嫌な言い方をすれば、ショートコント集である。
役柄は以下に記す。
亜邪夢…アンニュイ女:アナウンサー:ゴゼンジャイ・ピンク
池田一平…初日のアンニュイ男/ゴゼンジャイ・ブルー
桶雅景…悪夢を見る男/博士/監督/辛十字軍の南米支部長
鬼豚馬…教授/二人羽織の人間国宝:辛十字総統
故太郎…2日目のアンニュイ男/ゴゼンジャイ・グリーン
シコウ…3日目のアンニュイ男/救世主/通訳/辛十字軍のヨーロッパ支部長
藤原康弘…ゴゼンジャイ・イエロー:辛十字軍のスパイ/選手/義理の息子
吉本和孝…研究者/ゴゼンジャイ・レッド/父親
- ここが見所(だった)
実質の主役、吉本和孝の赤ゼンジャイではないだろうか。
個人的には、挑戦的試みも程々にしておかないと、役者的行動の面ではつらいなあ、という感想であるが、多少つらいくらいが本来のあり方であるといえば、全くその通りだ。
2001・12・9上演 記録はこちらからどうぞ。 - 出演:亜邪夢 池田一平 桶雅景 鬼豚馬 故太郎 シコウ 藤原康弘 吉本和孝
- 京都大学文学部学生控室(ブンピカ) 2001年