第13回行動 カレーなるギャツビー

第13回行動は2002年5~6月の「カレーなるギャツ ビー」である。「甘口編」ではなんと超メジャーなホール(←ちょっとウソ)であるアトリエ劇研の舞台を踏んだのだ。踏んだだけっちゅう見方もあり。

下らないあらすじ
甘口編
アメリカでも指折りの富豪、ギャツビー(桶)のパーティに招かれた青年ニック(池田)。他の招待客にはギャツビーのビジネスパートナー、ウ ルフシェイム・バーモン・トカレー(藤原)、ジョバンニ(吉本)とレベッカ(故太郎)のフカノー兄弟、ニックの旧友・トム(鬼)らがいた。ニック以外の人 々は皆、ニック(の身体)に興味津々であり、風呂には入っているか、オイルをすり込んでいるか、筋肉は固いか柔らかいか、カレーは好きか、等々質問責めに した上、「食べちゃいたいくらい」などとアヤシイことを口走る。
本当に、文字通り、食べちゃいたいらしい。
ああニック、絶体絶命である。

辛口編
人生とは長い崩壊の過程である。1920年代末、アメリカ、ニューヨーク。あの煌きは、蝋燭が燃え尽きる寸前、ひときわ明るい炎が燃え上がるのに似ていた のかもしれない。
ジェイ・ギャツビー(桶)はアメリカン・ドリームの体現者となった。ビジネス・パートナーのウルフシェイム・バーモン・トカレー(藤原)と 組み、14もの会社を乗っ取ったり、気持ち良くなる白い粉を輸入したりなど、結構えげつないこともやりつつ。大邸宅、七つのバスルーム、ガレージにはス ポーツカーに専用モビルスーツ。「あと私に足りないものは愛だけなんだ、そうでしょう?」
彼が愛する人とは、アラバマの士官学校時代に出合った女性、今は彼の住む館と入江を挟んで反対側に住むデイズィーである。彼は、いつかデ イズィーが来てくれることを夢見て毎晩盛大なパーティーを開き、そして毎晩、対岸に住むデイズィーに届くよう、カレーを扇いで香りを送りつづけていた。デ イズィーはカレーが好きなのである。
転機は新しい隣人の登場である。彼の館の隣りに引っ越してきた青年・ニック(池田)は、デイズィーの又従兄弟であり、デイズィーの良人・ トム(鬼)の学友であった。彼はニックを丸め込んで、デイズィーと偶然を装って再会する手引きをさせることにする。…ああ、はやくデイズィーに会いたいな あ。デイズィーはトムの奴のカレーなんか、美味しいと思ったことはないはずさ。なんなら奴とカレーで勝負してもいい…
…その頃ニックはパーティ会場で出会ったレベッカ(故太郎)とジョヴァンニ(吉本)のフカノー兄弟にからまれて弱りきっていた。

  • ここが見所(だった)
    もちろん舞台上でカレー作ってます。アトリエ劇研の舞台上でゴハン炊いてカレー作ったのははじめてらしいぞ。まあそうか。一方の辛口編のカレー勝負 では、お客さんに具材の提供をお願いしたことでより一層凄いカレーに!尚、提供された具材には、豆腐、さきいか、チョコレート、喉飴など「まあ食物だな」 というものから正露丸(いや、食えるけどな)、カレー(カレーにカレー入れてどうするか!)まで、なんつうか百花繚乱?って訊いてどうするよ。
    因みに「ミシシッピ・アラバマ両州を通して一番の美女」であるデイズィー役は、メンバーの女装ではあまりに辛いということで(亜邪夢嬢は 産休)、女性のお客さんの中から、各回テキトーに選ばせていただきました。舞台上に引っ張り出されカレーを食べさせられ挙句死んでいただいた皆様、どうも ありがとうございました。真に、やみいち行動はお客様の皆様のお陰で成立しております。


  • 出演;池田一平 桶雅景 鬼豚馬 故太郎 藤原康弘 吉本和孝
  • アトリエ劇研 / 京都大学文学部学生控室(ブンピカ) 2002年